NOT DIARY

変拍子。。

5/9(水)
まるで夏のような日差し。
午後、外で読書でも、と家から南方2.5キロほどの多摩川に自転車を走らすが、適当な日陰が見あたらず、野川までぐるりと迂回し、調布飛行場の北側あたり、水車小屋に近い木陰のベンチにごろりんちょ。若葉の薫りに、読書もはかどる。
ひとしきり和んでから腕時計で時間を確かめ、4時半に帰宅。
と、思ったら、あれま、5時半だった。でがけに腕時計を間違えてセットしてた。

5/10(木)
プラネタリウムのリハ。
倉橋由美子「大人のための怪奇掌篇」読了。毒とエロス、恐怖とユーモア、悪夢のようなエスプリに満ちた短編集。
すごすぎます。

5/11(金)
学校。音楽理論。拍子について。
いろいろな曲を聴きながら「これ、何拍子だ？」みたいな感じでやるわけです。
ピンク・フロイド「マネー」(７拍子)、ラロ・シフリン「スパイ大作戦(Mission Impossible)」(5拍子)は個人的趣味から必須。
毎回、大量のCDを持参するのだが、思いもかけなかったものが学生の興味をそそることがあり、ときどきびっくりする。
今回は、ブルース・ホーンズビー『Hot House』収録の「Spider Fingers」という曲に「かっこいい〜！」と反応を示した人がたくさんいて少し驚いた。もう10年以上前のアルバムで、僕は大好きなのだが(ピアノがかっこいい)、今の10代のテイストとは違うと思ってた。意外な結果に、ちと嬉しい。
しかし、ピアノ・ゼミではビル・エヴァンスの映像を観るも「何か、好きくない〜」と言われ、課題曲の'You're The Sunshine Of My Life'も「この曲、嫌〜い。むかつく〜」との手厳しい反応。え〜ん、がっかり。ショックです。
でも、めげないぞ、と。

5/12(土)
プラネタリウムのリハ。
ということで、いちおう5/15ライヴの告知。

場所●吉祥寺MANDA-LA2　電話0422-42-1579
　　　 http://www.mandala.gr.jp/man2.html
日時●5月15日(火)　18:30開場　19:30開演
出演●若林マリ子／プラネタリウム（プラネタリウムの出番は20時30分頃の予定）
料金●￥2,000（+ドリンク代）
＜プラネタリウム＞佐藤史朗(acco),榎本高(b),田中徹(ds),円山天使(g)

先日、ヨーロッパ発売のＣＤジャケット・デザインがドイツから送られてきました。かっこいいです！　またマスタリング音源も先ほど到着しました。いよいよ欧州プロジェクトもラスト・スパート。
5/15の会場ではもう少し詳しい進捗情報をお届けできると思います。
新曲を２つ用意してお待ちしています。ぜひ来てね。

20年前のGW。

5/4(金)
毎年ＧＷは何をやっていたんだっけ？　と、ここ20年分のスケジュール手帳をぱらぱら繰ってみた。
20年前(1987)は、は〜、ヒマだったんだなぁ。山下洋輔をピット・インに聴きに行ったり、映画観たり。今は無き吉祥寺のＡ＆Ｆってジャズ喫茶に行ったり。
10年前(1997)は、う〜、何も書いてない。
去年は、そうそう、加藤いづみ嬢のツアーで福岡→下関→広島。この日と前日は、ライヴ明けで広島市内をぶらぶらしたんだっけ。暑かった。

5/5(土)
武満徹氏に関するインタビュー集を３冊読了。
1.「作曲家・武満徹との日々を語る」武満浅香
2.「谷川俊太郎が聞く　武満徹の素顔」
3.「武満徹を語る15の証言」
いろいろ面白い話がある中で、びっくりしたのは、「ノヴェンバー・ステップス」などで知られる琵琶奏者・鶴田錦史さんっていう人、ず〜っと男だと思っていたんですが、女性だったんですね。男装者。初めて知った。
武満氏の映画狂はつとに有名だが、それはもはや誰もが「？」と思うくらい中毒的だったとか。時間つぶしに「東映マンガ祭り」とかも観てたらしい。

5/6(日)
作曲の生徒Ｔクン来訪。「ラストタンゴ・イン・パリ」のピアノ・アレンジは、課題だったヴォイシングが大分いい響きになり、第一段階クリアという感じ。
次回は「雨に唄えば」か「ストレンジャー・イン・パラダイス」を課題曲とすることに。どっちも名曲ですな。

5/7(月)
久々に学校。シンセサウンド研究。
シンセ以前の電子楽器「オンド・マルトノ」と「トラウトニウム」をご紹介。
レディオ・ヘッドがオンド・マルトノを使ったコンサートのビデオを観たのだが、これ、２年前の学生にダビングしてもらったもので、出典がよく分からない。フランスでの演奏のようだが、詳細をどなたか知っていたら教えて下さい。
夜、プラネタリウムのリハ。5/15の候補曲をさらう。バンドで音出すのは3月末のレコーディング以来。いろいろ忘れてました。

5/8(火)
午前中、ちょっと用事があってクルマで六本木に。新国立美術館の前を通り、遅ればせながらその大胆な外観を初目撃。かっこいい。今度ゆっくり来ようっと。
その足で、午後、学校。サントラ作曲。今期初の課題提出日。「ガラパゴスの海」という写真集のスライドショーに、音楽をつけるというもの。
ユニークな曲がたくさん集まった。ある人は「この海はもうすぐ爆発するんです」といい、別の人は「生命の神秘」をテーマにする。また「生息する動物の平凡な日々を表現した」と、ある学生は説明するが、その音楽は僕には「笑うセールスマン的な、動物たちの心の闇」に感じられたり、いろいろ面白い。

マンガ家入門。

4/29(日)
仙台に行く予定がキャンセルになったので、終日、まったり。
＜Today's Albums＞
舘野泉『ピアノ・ディスタンス　武満徹作品集』、オリジナル・サウンドトラック『武満徹の世界』

4/30(月)
夏のような陽気に誘われ、自転車パトロール。ワンパターンですが、野川沿い。
うらの農家で野菜もゲット。スナップ・エンドウって、ずっとスナック・エンドウだと思ってた。どっちが正解？
＜Today's Albums＞
今井信子＆御喜美江デュオ『時の深みへ』、キース・ジャレット『ラスト・ソロ』(DVD)

5/1(火)
「石ノ森章太郎のマンガ家入門」購入。この本、1960年代中頃に出版された「マンガ家入門」と「続マンガ家入門」が再編集され、1988年に単行本となったもの。小学生の時に読んだ「マンガ家入門」が忘れらず、いつのまにか紛失（引っ越しで処分しちゃったんだろうなぁ）してしまったこの本を是非また手に入れたいと思っていたので、先日アマゾンで見つけたときは大喜びで小躍りした。
コンテンツでもっとも印象深いのは、ストーリーマンガの手法を解説する作例として掲載された短編「龍神沼」。花や虫のカットで登場人物の心理描写をしているとか、背景のトーンでドラマが語られるとか、カット・バックという映画の技法が使われているとか、そんな解説にいちいち感動したものです。石森章太郎はただ者じゃない、と子供心に感じました。
マンガ家にいまだに憧れております。
しかし、文庫サイズのマンガはちょっと面白味に欠ける。当初のＡ５版のやつが欲しい。
＜Today's Albums＞
現代音楽の古典『オリヴィエ・メシアン〜異国の鳥たち』、武満徹『ミニアチュール第５集〜武満徹の芸術』

5/2(水)
榎Ｍ氏宅でプラネタリウム5/15のライヴ作戦会議。新曲をざっとあたってみる。好感触。
みんな来てね。5/15(火)、吉祥寺マンダラ２。

5/3(木)
このところ植物への愛がすっかりさめて、水やりもさぼっていたベランダの鉢植え。
こんな冷酷な扱いをされても、うううう、涙が出るじゃありませんか、サクランボは実をつけ、ツツジは打ち上げ花火のように満開となり、グミは勢いよく芽吹き、スズランは可憐な花を咲かせ、正体不明の鉢にもよく分からない芽が出てきて、雑然としたベランダに生命が満ちているのです。
ということで、懺悔の思いで、鉢の手入れに着手しました。
雑草の処理を中心に始めたのですが、雑草っていうのもよく見ると可愛いんですよね（憎たらしいのもあるけど）。黄色いシンプルな小さい花を咲かせたりして、いとおしい。我が身を見るよう。。。
結局、全部引っこ抜いたらかわいそうなので、雑草専用の鉢も作ったりして。
五月晴れ。土と戯れる午後でした。

毛虫にツボ。。

4/24(火)
織原城二被告に無期懲役判決。ルーシー・ブラックマンさん事件に関しては無罪だという。
被告は大学の先輩にあたる。面識はないが、僕の学友周辺には「おごってもらった」「クルマに乗せてもらった」「家に招いてもらった」という人が何人かいる。まんざら知らない人でもない気がしてくる。被告と同じゼミにいた同窓生は「とにかく大金持ち」と。待ち合わせのたびにクルマが替わっていた、といった類の伝説も。当然すべて高級外車。で、万事に満たされたお大尽は、快楽を追求するとああいう方向に向かうんだね、と、おぞましい事件が起きたということよりは、妙に事の結末に納得してしまう印象だった。
それにしても、死人がふたりもいて、無期懲役ですか。しかもルーシー・ブラックマンさん事件に関しては無罪だとは。
いくら証拠がないとはいえ、遺族はやりきれないことでしょう。
僕も「ええっ？　嘘でしょ？」という感じ。
＜Today's Albums＞
武満徹『愛の亡霊〜サウンドトラック』『武満徹〜小澤征爾〜レクイエム〜サイトウ・キネン・オーケストラ』、キース・ジャレット『ラスト・ソロ』(DVD)

4/25(水)
調布パルコの映画館で『魂萌え！』(原作・桐野夏生　監督・阪本順治)。水曜日って、1000円で鑑賞できるのですね。知らずに行って、すごく得した気分。
内容は、う〜ん・・・。敏子（風吹ジュン）が映写技師になりたい、っていうのがどうも唐突なような。
しかし豊川悦司や加藤治子がいい味出してた、といった部分的な楽しみはあり。cobaさんの音楽は、付け所が独特。ブルガリアン・ヴォイスの使い方に思わず唸る。
＜Today's Albums＞
リトル・フィート『Waiting For Columbus』、清水靖晃＆サキソフォネッツ『ペンタトニカ』

4/26(木)
加藤いづみ嬢仙台イベント用のリハ。
相変わらず愛くるしい歌姫。おみやげに調布野菜（レタスなど）、黄トマトの苗木（これも野菜無人販売所にあった）、フウセンカズラのタネ（うちのベランダで収穫）を差し上げる。
はは、迷惑かもね。でも、ぜひ育ててもらいたいなぁ。

4/27(金)
学校。音楽理論。
今年の一年生はかわいい、と思っていたのもつかの間、だんだんユルユルのうるさい学生になってきました。
でも、とりあえずまだ純朴、という印象ではあります。
午後一の授業で、最前列の学生が僕を不思議そうに眺めて「先生、肩に・・」と。見ればパーカーの肩あたりに、な、なんと毛虫が！　
昼休み、公園の桜の木の下でコンビニ弁当食べたからな〜。
あわてて払いのけたが、授業後、床に落ちた毛虫の姿は、どこかに消えていた。踏んじゃったかな。
ピアノ・ゼミは「You Are The Sunshine Of My Life」を課題曲とすることにした。
スティービー・ワンダーって知ってるよね？　に「名前は聞いたことある」と答える学生たちは、目がきらきら。

4/28(土)
GW初日はさわやかな晴天。
午後、欧州発売用プラネタリウムCDパッケージ・デザインがドイツのHypertension Musicから送られて来たのを受けて、榎本氏とマネージャー氏とをうちにお呼びしてミーティング。
かっこいいです！　はい。かなりいけてます。さすがドイツ人。デザインもベンツのように重厚です。ポルシェのように鋭利です。ああ、はやくみなさんにお見せしたい。
ミーティング解散後、みるみる間に青空が鉛色の雲に覆われ、猛烈な雷と豪雨の襲来。なんという天気だ。
夕方、雨もやみ、近所の整体へ。腰痛のツボが腰骨の表側（人に押されるとちょっと恥ずかしいあたり）にあるのを知りました。きくぅ〜。
明日、加藤いづみ仙台の予定が、姫の体調不良で中止に。大丈夫か〜？　レタス食べてお大事に。牛タン食べ損ねた。

想像以上に純粋。

4/19(木)
青葉台オーラパンアジルで友人Ｓクンのユニット「イチゴパフェ」のライヴ。そこにアコーディオンでゲスト参加。
数曲に加わらせていただき、ソロでも２曲演奏。好評をいただき大変嬉しゅうございました。
その帰り、アコーディオンを背負って、愛車をスーパーマーケット成城石井の駐車場にとり行くと、なんと店舗側の扉が施錠されている。駐車場に入れない。ちなみにその時、時刻は23時55分。
仕方なく、クルマの入出庫口(店舗入り口の裏側)にまわり、駐車場は２階なのでスロープをえっちらおっちら登り、ようやく駐車場に到達。ところが出庫口の遮断機は降りたまま自動精算機の電源が落ちている。営業時間は23時まで、との注意書きも発見。「うわっ、朝までクルマ出せないのか？？！」。
一瞬、その場に崩れ落ちそうになったが、そうも出来ず、スロープを降り、店内で残業か何かしている人を捕まえて、何とかしてくれ〜、と悲鳴。ああ、こんなところで夜明かしはご勘弁。
しかし、精算機の電源って、何かにセンサーが反応してスッチが入るんですね。人にはウンともスンともいわないんですが、金属か何かに反応する、ということなんでしょうか。店内にいた人に従って、またスロープを登り、いわれるままにクルマを精算機の前まで移動。そうすると、あらら、なんの問題もなく電源が入りました。そして無事、出庫。大騒ぎした僕は、一体なに？
穴があったら、入りとうございます。

4/20(金)
学校。音楽理論。音符の種類。４分音符ひとつの中に、８分音符は２つ、16分音符は4つ入る、とかなんとか。
メトロノームを忘れたので、学生３人にドラム・スティックをわたし、机を叩かせメトロノーム役を任命。
それに合わせてピアノ弾いたりしたら、想定外の盛り上がり。よれよれメトロノームがけっこう笑えて楽しさ倍増。
学生の皆さん、ご協力ありがとう。
その後、ピアノ・ゼミ。1年生6人(女５男１)が参加することに決定。
ひとり誕生日の子がいたので、ハッピーバースデーを弾いたら、その子、泣いちゃった・・・。嬉しいって。
・・・想像以上に純粋。。
＜Today's Albums＞
ニック・ドレイク『ブライター・レイター』、Most Sizzla『In The Mood Dub Mix』

4/21(土)
アコーディオンの練習中、ひょんなことで奏法上の発見が。これまでずっと悩んでいたことが少しだけ解決。いや、まぁ、ほんのちょっとのことなんだけど、ね。でも非常に嬉しい。
夜、ピアノ・ゼミOB&OG飲み会。
２年前に卒業したＩは、某レコード会社に就職し「最近ディレクターになったんすよ」とちょっと自慢げ。これがあきれるほどの業界かぶれになっていて、ちと辟易。どう言ったらいいんでしょうか・・・、キャバクラなどで傍若無人にふるまうおっさん的な、海外に行ったら、ところかまわず日本の恥を振りまく勘違い野郎、といった感じか。
おまけに、音楽ディレクターでありながら「はっぴぃえんど、って、何？」だし。恥ずかし悲し。
ちなみに彼の母親は僕より年下。くぅ〜。

4/22(日)
N響アワーはとても好きなのだけど、池辺晋一郎氏のダジャレ、どうにかならないものか。
ゲストのさだまさし氏が「クライスラーが好き」と言えば、「暗いスラーより明るいスラーがいい」などとニヤリと口辺を曲げながらおっしゃるわけですね。
がっくり。
・・・ん？　僕も似たようなこと言ってないか？　気をつけます。

4/23(月)
学校。シンセサウンド研究。
映画「地球の静止する日」(R・ワイズ監督/1951年)は、ある日突然、円盤が地球に上陸し、宇宙人の来襲にみんなパニックになっちゃうというサスペンスもの。しかし、登場する宇宙人がなかなか可愛くて、笑える。包帯ぐるぐる巻きのぴっかぴかの小学一年生、みたいな感じ。よちよち歩きだし。
電子楽器テルミンが効果的に使われているB・ハーマンの音楽は、全編にわたってスリル満点の素晴らしさなんですが、この宇宙人を見てしまうと、新種のほのぼのコメディに思えてしまうのです。
＜Today's Albums＞
フランク・ザッパ『ザッパ・イン・ニューヨーク』『シーク・ヤブーティ』