好きな将棋用語ベスト3
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藤井旋風で将棋の注目度が上がっている。
将棋教室も子どもが急増。
将棋とは無縁だった知人は、通勤時にスマホで入門中だとか。
拙者も日曜午前中はEテレの将棋番組が楽しみ。
将棋には、ときおりユニークな表現が使われ、それも楽しい。
好きな将棋用語ベスト3。
「歩を垂らす」
打つとか、指すとか、進めるとか、突くとか、跳ねるとか、駒を動かす表現にはいろいろあるが、よりによって「垂らす」だ。次に成れる位置に打つのが「垂らす」ということのようだ。ポトンと雫が落ちるように、敵陣の軒先に歩がぶら下がっているようなイメージなのか。
「女たらし」のたらすを連想し、なんだかイヤらしい手のように感じてしまっていたのだが、こちらのたらすは「誑す」で、意味が全く違う、と今知りました。
「詰めろ」
なんと命令形だ。「詰めろをかける」「これは詰めろですね」などと使うが、日本語的には少々変だ。「冷蔵庫に食べろを入れておいた」みたいな感じだからなぁ。
語源は、昭和初期の棋士・大崎熊雄八段の言葉だそうだ。相手に一手すき(次に何も受けなければ玉が詰む状態)をかけた時に「さあ、詰めろ」と言った。「こっちの玉が詰むなら詰めてみろ」という意味で、これが用語として定着したらしい。語感が不思議。
「頓死」
将棋専用の用語ではないが、加藤一二三氏が例の口調で「あ、あれ、あああ、こ、これは、と、頓死、頓死ですね、ああああ、ええ、と、頓死、頓死・・」というのを見て、大好きな表現になってしまった。うまく受ければ逃れられたのに、うっかりして王様を死なせてしまったという「いっけね~~。しくじった~~!」という感じが大いに伝わってきて面白い。
日々、うっかりだらけの自分、本当に頓死しないように気をつけよう。