2010年 10月 22日
タンノイ。
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「五味康祐の世界〜作家の遺品が語るもの」展(石神井公園ふるさと文化会館)に足を運んだ。
ドビュッシーの楽想からヒントを得て生まれた「喪神」で1953年に芥川賞を受賞、独自の切り口と格調高い文体で剣豪小説の一時代を築き、以後、インパクトの強い風貌と歯に衣着せぬ語り口でマスメディアでもおなじみとなり、1980年に波乱の人生を58才で閉じた作家の遺品展である。
遺族も相次いでなくなり、住居のあった練馬区に遺品の多くが寄贈され、このような展が催されたわけだ。
直筆原稿はもちろん、川端康成や吉行淳之介、小林秀雄、亀井勝一郎や保田与重郎といった面々との書簡、制作ノートといったものからは、文学の生まれる書斎の空気が感じられ、長嶋茂雄や将棋の升田幸三らとのツーショット写真からは、本物を追究する男たちのもつ眩しさが伝わってきた。
遺品は多種に渡るが、目を引くのはオーディオ関連だ。
オーディオ・マニアとして氏は、多くの随筆を残し、時には辛口過ぎてこちらが心配してしまうくらいの批評文を、オーディオ機器にも音楽にも寄せている。
剣豪ブームに乗って富を得てからは、最高の音を求めて、最高のオーディオを次から次へと入手し、ありとあらゆる試行錯誤を経てついに至福の音を得るに至る氏の格闘ぶりは、涙ぐましくもあり、少々滑稽でもあり、神に触れようとする執念のようなものも感じられる。
最終的に到達したスピーカーはタンノイ・オートグラフ1964年製。船便で届くのを今か今かと待ち受け、このタンノイを最良の音で鳴らすために周辺機器を取りそろえ、といった話しは著作に詳しいが、このスピーカーは練馬区役所に常設されており、今回は出展されていなかった。
実は、僕はこのタンノイの音を、氏の屋敷で聴いたことがある。
高校3年の夏休み、予備校夏季講習でたまたま隣席だった女子ふたり組と友だちになり、そのひとりが五味康祐の一人娘だったのだ。
以来、お互いの学園祭を訪問するようになったりしたのだが、ある時、五味屋敷を訪れる機会が巡ってきた。
ロック好きだった彼女は、父のオーディオ名機で、レッド・ツェッペリンやフリーやザ・フーやピンク・フロイドを中学生の時から聴いていたのである。
あるじが留守の書斎横リスニング・スペースに、巨大なタンノイは鎮座していた。(ちなみに、その頃、氏の執筆は自宅書斎ではなく都心の某ホテルがメインだった)
その他の機器も、見るからに本物の最高級品だった。
恐れ多くも、その名機で「Led Zeppelin III」を聴かせていただいた。もちろんアナログ盤で。
鳴った音は・・・・・、
よく分かりませんでした。普通によかったけど「驚愕サウンド」という印象もなかった。
まぁ、物の価値の分からない若造だったし。
ああいう機種は、やはりクラシック音楽で威力を発揮するんだろうなぁ。
練馬区役所では、ときどきこの名機で名盤コンサートを催しているようだ。
ということで、謎かけ。
整いました!
スピーカー とかけて クラシックのソリスト ととく
そのこころは・・・・、
どちらもアンプ(暗譜)が必要でしょう。
しろっちでぇ〜す。
おそまつ。
☆ お知らせ ☆
10月24日(日) 高橋研のサポートで演奏します。久々にピアノ中心です。
場所●高円寺HIGH open 18:00/start 18:30
http://www.fantasista-web.com/ken-t/info.html
ドビュッシーの楽想からヒントを得て生まれた「喪神」で1953年に芥川賞を受賞、独自の切り口と格調高い文体で剣豪小説の一時代を築き、以後、インパクトの強い風貌と歯に衣着せぬ語り口でマスメディアでもおなじみとなり、1980年に波乱の人生を58才で閉じた作家の遺品展である。
遺族も相次いでなくなり、住居のあった練馬区に遺品の多くが寄贈され、このような展が催されたわけだ。
直筆原稿はもちろん、川端康成や吉行淳之介、小林秀雄、亀井勝一郎や保田与重郎といった面々との書簡、制作ノートといったものからは、文学の生まれる書斎の空気が感じられ、長嶋茂雄や将棋の升田幸三らとのツーショット写真からは、本物を追究する男たちのもつ眩しさが伝わってきた。
遺品は多種に渡るが、目を引くのはオーディオ関連だ。
オーディオ・マニアとして氏は、多くの随筆を残し、時には辛口過ぎてこちらが心配してしまうくらいの批評文を、オーディオ機器にも音楽にも寄せている。
剣豪ブームに乗って富を得てからは、最高の音を求めて、最高のオーディオを次から次へと入手し、ありとあらゆる試行錯誤を経てついに至福の音を得るに至る氏の格闘ぶりは、涙ぐましくもあり、少々滑稽でもあり、神に触れようとする執念のようなものも感じられる。
最終的に到達したスピーカーはタンノイ・オートグラフ1964年製。船便で届くのを今か今かと待ち受け、このタンノイを最良の音で鳴らすために周辺機器を取りそろえ、といった話しは著作に詳しいが、このスピーカーは練馬区役所に常設されており、今回は出展されていなかった。
実は、僕はこのタンノイの音を、氏の屋敷で聴いたことがある。
高校3年の夏休み、予備校夏季講習でたまたま隣席だった女子ふたり組と友だちになり、そのひとりが五味康祐の一人娘だったのだ。
以来、お互いの学園祭を訪問するようになったりしたのだが、ある時、五味屋敷を訪れる機会が巡ってきた。
ロック好きだった彼女は、父のオーディオ名機で、レッド・ツェッペリンやフリーやザ・フーやピンク・フロイドを中学生の時から聴いていたのである。
あるじが留守の書斎横リスニング・スペースに、巨大なタンノイは鎮座していた。(ちなみに、その頃、氏の執筆は自宅書斎ではなく都心の某ホテルがメインだった)
その他の機器も、見るからに本物の最高級品だった。
恐れ多くも、その名機で「Led Zeppelin III」を聴かせていただいた。もちろんアナログ盤で。
鳴った音は・・・・・、
よく分かりませんでした。普通によかったけど「驚愕サウンド」という印象もなかった。
まぁ、物の価値の分からない若造だったし。
ああいう機種は、やはりクラシック音楽で威力を発揮するんだろうなぁ。
練馬区役所では、ときどきこの名機で名盤コンサートを催しているようだ。
ということで、謎かけ。
整いました!
スピーカー とかけて クラシックのソリスト ととく
そのこころは・・・・、
どちらもアンプ(暗譜)が必要でしょう。
しろっちでぇ〜す。
おそまつ。
☆ お知らせ ☆
10月24日(日) 高橋研のサポートで演奏します。久々にピアノ中心です。
場所●高円寺HIGH open 18:00/start 18:30
http://www.fantasista-web.com/ken-t/info.html
by shiro_sato
| 2010-10-22 10:45